ミュオンで超伝導と磁性の混じりあった状態の本質を探ろう! | |
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酸化物高温超伝導体は、発見以来、様々な研究が精力的に行われています。
しかしながら、まだその本質が十分理解されたとは言い切れません。
御存じのように、超伝導状態と磁場は水と油の関係で、物質が超伝導状態になると
通常の超伝導物質では磁場は内部に入り込めません。ところが、酸化物高温超伝導体では
どうやら内部的に磁場を持つ(磁気秩序を持つ)状態と超伝導状態が隣り合っていて
両者が共存状態にある可能性があります。物質の内部磁気秩序が超伝導状態の
発現に重要な役割を果たす可能性も指摘されています。
ミクロな磁場に感度のある、ミュオン回転法はこれらの物質研究に最適で、
いろいろの観点から研究が進展しています。
以下は、高温超伝導物質の温度を変化させたときに、スピンの揺らぎの挙動と
電荷の動き易さが密接に関係すると言うことを示す初めてのデータとして
注目を集めています。